パザ日誌


2002年12月 2日 (月曜日)----すぎもとともひで

ストラヴィンスキーのポリリズムの記譜法

この前にストラヴィンスキーの事を書いたら、昨日の「N響アワー」はストラヴィンスキーだったでわないですか! ラッキー、「春の祭典」だぁ! という事で久しぶりに聴く「春の祭典」を、うちのおんぼろな14インチの、リモコンが壊れてて現在のチャンネルが表示しっぱなしで消えない(笑)一九八六年年製のSHARPのテレビ、しかもモノラルのスピーカーで聴く「春の祭典」はサイコーでした。いや、そんな事関係ない。どんなクオリティーの低い音質であっても「春の祭典」は素晴らしかったのであります。しかしえげつない変拍子とポリリズムにもかかわらず、こんなにポピュラーになって認知される理由は何なんだろう? クラシック界でもやはり「現代音楽」の地位はまだ低いらしいのでした。

そうそう、ストラウ゛ィンスキーのポリリズムといえば、この人のポリリズムの記譜法は面白いですね。この前に書いた「ペトルーシュカ」のフルスコアを持ってるんですけど、クラシックの作曲家はこういう書き方がスタンダードなのだろうか? 例えばこの曲の始めの方にでてくるのは全体が3/4で進む中、ピッコロとオーボエだけ7/8になってたりします。ボクが普段接してるポリリズムの書き方だと、こういう場合は3/4のままにしておいて、3拍7連という書き方にすると思います。確かにこの方法だと全ての音符に3拍7連のカッコとかを付けないといけないので、ストラヴィンスキーの書き方の方がシンプルで効率的です。演奏する側はどうなんでしょうね、どっちが見やすいんでしょう? 勿論記譜上だけの話であって、聴く分には同じなのですが。しかもその後では「2/4の上で5/8(2拍5連)」とか「3/4の上で8/8(3拍8連)」なんて1小節単位で拍子が変わる上でのポリリズム事になってたりするんですよね。凄まじい、そしてカッコイイこの浮遊感がたまりません。こういうコムヅカしい顔をして聴くような曲じゃなくて、楽しいポップな曲の後ろでこういう事が行われているというのが、ボクにとってのカッコイイと思う所です。