パザ日誌


2003年6月 8日 (日曜日)----すぎもとともひで

プリペアド・ピアノ

えぇと、夜が明けそうです。外が明るくなってきました。眠れません。

音楽でも聴こうかと思いましたが、この前の夜中に眠れずにpazapの曲を聴いたら余計に眠れなくなってしまったので(笑)、今日はそれだけはやめておこうと、ジョンケージの曲にしました。プリペアド・ピアノが鳴っております。気持ち良ーく、そして背筋がゾクゾクする程気持ち悪い。また余計に眠れません。プリペアド・ピアノご存じですか。そういうピアノがあるのです。いや嘘です。無いです。普通のピアノです。普通のピアノなんですが、弦の間にボルトやら消しゴムやらをはさんであるのです。変なの。

ピアノはもともと打楽器だったりしますが、もっと打楽器みたいな感じになりますね。最近ではこのプリペアド・ピアノをサンプリングしたCDまであるそうで、打ち込みとかに使えるのだそうです。こういうことを実践したジョン・ケージという人は、ある意味音楽の進化の頂点を極めた人じゃないかと思ったりします。有名な「4分33秒」という名曲を残した人です。これは進化というより、むしろ振り出しに戻るという感じなのでしょうか。

最近人に借りたまま、真剣には見ていなかったテリー・ボジオのヴィデオ(三本組の超難解教則ヴィデオ)を見てみました。この人はベツモノですね。「ドラムだけで歌う」というのは分かりますが、この人は「ドラムで歌って、しかもそれに伴奏が付いている」という人ですね。しかもへんてこな歌(今ならこの人はブラックページ・パート1に伴奏を付けられるんじゃないだろうか)。ザッパは「アドリブは作曲だ」って言ってたと思うんですが、テリー・ボジオもまさにそういう感じですね。ザッパ系のスーパードラマーはみんな共通する感覚のような気がしますが。この人に「音楽はテクニックじゃないぜ!」って言ってもらいたいです。ボクみたいなのが言ってみても説得力がないでしょうし。東大卒の人が「人間は学歴じゃないぜ!」って言うみたいに。そうしたらボクもぐっすり眠れる事でしょう。