パザ日誌


2004年2月15日 (日曜日)----すぎもとともひで

雨乞い源兵衛

相変わらず寝る時に枝雀落語を聞きながら寝ています。

最近何度も聞いてるのは「雨乞い源兵衛」という噺。「枝雀落語大全第十四集」というCDに「幽霊の辻」と一緒に入ってるもので、昭和60年10月の大阪サンケイ・ホールで収録されたものです。この噺がツボにはまってるのは、枕の「枝雀的進化論」や、本編のストーリーの面白さとか、枝雀師匠の表現の面白さもあるんですが、演出がいいんです。ストーリーは日照り続きで困ってる所へ、庄屋さんが源兵衛の所へ雨乞いを頼みに行く場面と、その結果(?)雨が降りすぎて雨がやむ様に頼みに行く場面と、雨がやんだお礼(?)をしに行く場面の3つの場面で構成されてるんです。それらの場面の最初には、必ず太郎作と次郎作という2人が出てくるんですが、これが良いんです。直接何の関係も無い2人で、ただ立ち話をしてるような設定なのですが、これがあるお陰でこの噺はグンと面白くなってるって感じですね。例えるなら、最初のシーズンの「スカイ・ハイ」に出てくる小倉久寛とその子供役のような感じですかね。あの2人が居て面白いドラマだったんですが、今の第2シーズンでは森本レオになって、これがまったく良くないです。

しかし、この第2シーズンは前のとまったく逆で、呪い殺してばかりなのは何なんでしょうね? 「悪いやつにはお仕置きを!」っていうのが日本人には受けるという事でしょうかね? それともそういうストーリーが求められる時代なのか? ともかく、落語もドラマも脇で決まる部分があるという事ですね。