パザ日誌


2006年6月13日 (火曜日)----すぎもとともひで

リゲティと岩城宏之

今日は2度も「え!!!!」って声を上げてしまいました。

1度目は昼ご飯を食べながら、京ポンでネットを見ると言う至極お行儀の悪い事をしていた時。Klang Weblogの今日のエントリーのタイトルを見た瞬間です。なんとタイトルが『ジェルジ・リゲティ死去』。

ハンガリー出身の現代作曲家、ジェルジ・リゲティさんが12日、ウィーンで死去した。83歳だった。オーストリア通信などが伝えた。ここ数年病気を患っていたが、家族は死因を明らかにしていない。

ショック。ただただショックです。

2度目は夕方。これも京ポンで産經新聞のニュース速報を見て。『岩城宏之氏死去』。

岩城宏之氏(いわき・ひろゆき=NHK交響楽団正指揮者、オーケストラ・アンサンブル金沢音楽監督)13日午前0時20分、心不全のため東京都内で死去、73歳。

岩城宏之さんは今年の2月の京都市交響楽団定期演奏会で武満徹特集をやった時に、初めて指揮する姿を生で見る事ができました。しかもパディウム席からなので正面から。わたしにとって、この時のコンサートは、武満作品を聴く喜びも勿論ありましたが、岩城宏之さんの指揮を見られるというのが同じくらい感慨深かったコンサートでした。

このコンサートのプログラムについて、出演者の経歴については何ページも割いているのに、肝心の武満作品の解説が適切でないとの苦言を呈され、各曲の前に岩城さん自らがマイクを握って解説されるという、今から思えば聴衆としては本当に幸せなコンサートだった訳です。やや聞き取りにくい声でしたけれど----これはP.Aの関係や座った位置の音の回り具合もあるかとは思いますが----本来ならば聴くとこが出来なかったであろう、岩城さんの肉声でお話を聞けた訳ですから......(増幅された声でしたけれども、あれは肉声と言っていいと思います)。

すでに来年の1月の京響定期公演の指揮が決まっていて、ショスタコの5番をやる予定だったのに。楽しみにしてたのになぁ......。残念。10年後、『武満没後20年』という文字を見ると、あぁ岩城宏之没後10年なんだな......と思うのでしょうね。

お二人はひょっとしたら、今頃天国で笑顔で肩を組んでいるのでしょうか? 武満氏とも再会してる事でしょう。だとしたら、それはそれで喜ばしい事なのかもしれませんね......。