パザ日誌


2007年1月 9日 (火曜日)----すぎもとともひで

主張

仙太郎という和菓子屋さんがありまして、自分で皮に餡をつめて食べる最中で有名ですが、デパ地下とかで買うよりも、新京極を四条から1本目を東に入った所----ようじやの近く----に、店内でも食べられる所があって、個人的にはこっちの方を利用します。

ここのお菓子に『老玉(うばたま)』というのがありまして、この正月に2粒ほど頂きました(これは店内じゃなくて、買ってきたものを頂きました)。餡を黒砂糖の羊羹に包んだお菓子なのですが、とても甘くて1個食べれば満足なくらい。でも、黒砂糖が効いていて美味しい。

これを味わいながら、包み紙の裏の『老玉とは』とかいう説明文を読んでいたら、この由来に続いて社長(?)の一見愚痴のような文章が続いていて楽しく読みました。このお菓子につけていた『ケシ』が国内で栽培禁止になったとか、国産胡麻に変えたらこれも入手困難だという事実に続いて、一体日本の農業は、どうなってしまうのだろうか?という問いかけ。更に自社でも胡麻を栽培しようという決意と、収穫があった報告等、普通はこういう所には書かないような文章が、紙面の約半分ほどを割いて綴られているのは興味深かったです。当たり障りのない事務的な文章だけに留めがちな所ですが、こういう主張が強い文章を載せるっていうのも、作り手の姿勢とか個性が現れていて良いですね。

サイトに掲載されている文章をチラッと読んでみても、この方はこういう主張をはっきりと口にする方のようですね。こういうの嫌いな人も絶対に居ると思うのですが----例えば、余計な事は言わずに、お菓子の味だけで伝えろ! とか言う人は結構多いですよね----、ワタシはこういうの面白いです。