パザ日誌

2002年12月18日(水)

維新派の「王國」を見た

何が録ってるのか分からないヴィデオテープに、何が入っているのかを調べてみたりしていたら、色々と出て来るわ出てくるわ。「あぁあぁ、こんなん録ってた!」っていうのから、「何コレ? いつの間にこんなん録ったんやろ?」っていうのまで。例えばそのうちいくつか書き出してみると

  1. 「ゴジラ」の曲で有名な伊福部昭さんのドキュメンタリーやらゴジラの組曲
  2. 劇団「リリパット・アーミー」の芝居「破天鬼」
  3. 馬呆のライヴ
  4. 憂歌団のライヴ
  5. アカショウビンのドキュメンタリー
  6. へりたこぷーちゃん
  7. 小沢征爾とウィントン・マルサリスの特番
  8. Charles M. Schulzさんの時の「知ってるつもり」

なかでも、まったく覚えてい無くてビックリしたのが、劇団
維新派
の芝居
王國
でした。多分夜中にやってて面白かったので、慌ててテープ探して録画したって感じの録り方をしてあるので、そうなんだと思うんですが(まったく記憶がないので……)、それからも全然見ずに放っておいたって事ですね。発見したついでに見てみたのですが、これが最高に面白いのですね。個人的には特に曲がいいですね。維新派とはずっと組んで音楽を担当しているのは
内橋和久さんですね、素晴らしい。維新派のサイトには

標準語を使わず大阪弁のイントネーションを生かし、5拍子、7拍子など変拍子を多用したリズムにのって紡がれる台詞は、大阪弁オペラ、シティケチャと呼ばれるように、まさに現代が生んだ新しいオペラといえます。

まさにこの「大阪弁」と「5拍子、7拍子」なんていうキーワードに明らかに「ビビ」っときて、反射的にヴィデオに録画したものと思われます。変拍子とかに合わせて役者さんが踊りながらリズミックな大阪弁の台詞を歌う、この絶妙な感じが素晴らしいですね。そして「芝居っていうのは総合芸術だ」って高校の演劇部時代の先生が良く言っていた台詞を思い出して、感動と同時に「これには勝てないわ」って感じでやられてしまいましたです。

いや、別に維新派と勝負しようなんていう恐れ多い意味じゃなくて、例えば音楽だけを演奏するんじゃなくて、音楽に合わせて体全体で表現することや、台詞、台詞のリズムと掛け合い、舞台装置、照明……などなど、全てでしかも完璧に表現されると圧倒されます、ヴィデオでも充分に。Frank Zappaもそういう所があったのですけど、バンドのライヴとかでも、1曲1曲普通に(というか、それが普通と思わされている形式で)演奏する以外の方法で表現するというのがもっとあってもいいんじゃないかなぁと、この芝居を見て改めて思わされてしまいました。

コメントは受け付けていません。

pazap研究室 all rights reserved.