「100個のメトロノーム」のための”ポエム・サンフォニック”(Poème symphonique)という面白そうな曲があるではないか。しかも嬉しいことに録音物もあるらしい(調べた限りでは,”リゲティ・エディション 5” というCDに収録されている。)。
→M4 (メディア批評日記)2004年 2月 7日(土)より
関堂さんにリゲティで反応してもらってるんですが、まさにその「リゲティ・エディション5」の「自動演奏楽器のための作品集」っていうアルバムを図書館で借りてきて聴いております。はっきり言いまして、これまた素晴らしいアルバムです! 「自動演奏楽器のための」というタイトルからも分りますように、このアルバムはバレル・オルガンとプレーヤ・ピアノという、プログラムどうりに自動演奏する楽器を使った演奏が収録されておりまして、それに「100台のメトロノームのための『ポエム・サンフォニック』」っていう、メトロノームによる、これまた一種の自動演奏の曲が収録されております。
バレル・オルガンの方は、紙に穴をあけて行くタイプの、メカニカルな制御の自動演奏の様で、プレーヤー・ピアノの方は、その同じ方法と、何曲かではMIDIによるエレクトリカルな制御による自動演奏になっている模様です。
実際に鳴ってるのは、どの曲も本物の楽器なので、今の「打ち込みもの」のコンピューター・ミュージックという訳ではありません。でも、2曲目の「ハンガリアン・ロック」っていう曲なんか、繰り返されるリズミックなオスティナートに乗ったメロディの感じは、Frank Zappa御大のシンクラヴィア作品を聴くかのようで感動しました。いやいや、かなりリゲティにはまりそうな予感です!
「100台のメトロノームのための『ポエム・サンフォニック』」は、ピラミッド形に配置された100台のメトロノームが鳴って、それがだんだんと消えて行くという曲なんですが、メトロノームの合奏が響くと、ドラム・コーのマーチング・スネアの乾いた音の様な感じがするんですね。面白かったです。
後半のピアノ曲は、「ピアノのための練習曲」からの曲です。実際にピアノで弾く為の曲を自動演奏させてるのですが、この練習曲は左手と右手でポリリズムを弾くとかで、かなり難しいそうなんですが、自動演奏によって、その辺りも素晴らしく演奏されているのだそうです。確かに凄いです。この練習曲とかのスコアが見てみたいです。それと、この「リゲティ・エディション」シリーズで、この練習曲の全曲が入ったのがあるので、それも購入したいですね。