パザ日誌

2006年11月12日(日)

美しい日本

空海像

目覚めて台所に通じる戸を開けると、昨日絞った後の柚子をそのまま置いてあるせいか、部屋中に柚子の香りが充満しておりました。これこれ。こうでなくっちゃ! と本当に幸せな気持ちになるのでした。この匂いをそのまま世界遺産に指定して欲しいくらい。これが本当の『美しい日本』なんだよなぁ。これは受け継いでいかないといけないなぁと思いました。というか、そう思うからこそこうして柚子を絞りにわざわざ帰ってる訳ですけれども。

国家が国民を愛してないのに『愛国愛国』とウルサく言うし、それに対してナショナリズムだって過剰な反発する奴らは居るけれども、ちゃんと『愛国心』と『愛国家心』は分けて考えるべきですよほんと。

ボクは祖母に育ててもらったので、帰省する時とかに『自分の故郷は住み慣れた場所のことじゃなくて、おばあちゃんが故郷そのものじゃないか』と思ったりもしたものですが、こうして祖母の居ない実家に帰ってきて思うのは、それでも故郷に帰ってきたという実感です。勿論、それは祖母(を始め、周りのたくさんの人も含めてですが)を通して伝えてもらってきた、例えばこの柚子を絞ったときの匂いのようなもの。これはまさしく故郷であります。

コンビニのシャケおにぎりの味や、ファストフード店のチーズバーガーに故郷を感じる大人達が増える近未来を思うと寒気を感じますが、最近のニュースに接するたびに、それはもう確実に来ているようにも思いますが……。

柚子

それはともかく、本日は家の周りの草や木を刈った後、昼飯を食べがてらにドライヴに出ると、気づけば空海の像が建ってる室戸岬でした(笑)。久しぶりに室戸まで来てみると、周りは海洋深層水の研究所やら物流センターみたいなのがズラリと並んでいてびっくりです。

結局は宍喰まで戻って『ひこうせん』で食事をしたあとに急いで帰宅。昼1時に叔父の家へ行く予定だったのに、すでに1時間半も過ぎてます。慌てて叔父宅へ向かうと留守。電話をすると歩きに行ってるという事で、内妻まで車で迎えに行って戻ってから、叔父宅近くの柚子の木から実を収穫がてらに、高く伸びすぎた柚子の木の枝をチェーンソーなんかで切ったりしました。

2時間程で全部の実を取り終わり、家に帰って再び柚子絞り。今年の我が家の柚子は天候のせいもあってか、少ない上に実が小さくて、あまり酢も入ってません。2日分の合計でも、去年の1/4以下しか絞れずで残念。

月も無い夜で、家の裏から見た秋の夜空は絶品。流れ星も何個か見えました。

コメントは受け付けていません。

pazap研究室 all rights reserved.