パザ日誌

2008年06月17日(火)

ミドロガ(仮)

次のライヴで初演する新曲を書き下ろすのに、自分で先月末までという締め切りを決めてかかったものの、今回ばかりは久々に大難産でありまして、やっとこさ形になったのは先週末の15日で、ライヴの約2週間前でありました。この前の曲『ミクロ』よりは時間的にマシですが、今回はちょっと難曲でありますので、テンポが速くて大変だった『ミクロ』とは、また違った大変さがある訳でして、道のりは険しいです。

その数日前には、ギターのikubon氏にメールで、まだ未完成のLogicのファイルを送って準備をしてもらってはいたのですが、アレンジがそこそこ固まったヴァージョンのファイルを送ったのが、バンドの練習日の前日。かなりギリギリの進行でライヴの準備が進んでおります。

今回の新曲は、まだ歌詞も出来てないし曲名も決まっておらず、とりあえず仮のタイトルとして『ミドロガ』という名前をつけております。この曲は前にもここで書きましたが、リズム構造のアイデアから出発した曲でして、久々に変拍子の曲です。

15/16拍子っていう変拍子は、そんなに特殊な変拍子ではないかもしれませんし、それも曲を通してずっと15/16拍子なので、そんなに特殊な訳ではありません。ただ、テンポが108ぐらいとはいえ、やっぱり分母が16なのはちょっと大変。しかもいくら頭では分かっていても、15/16拍子の曲をプレイするのは初めてなので、体に覚え込ませるにはそこそこの訓練が必要であります。それなのに、今回は15という数字を見れば、3に割り切れるというのはすぐに浮かぶもので、ポリリズム・ファンとしては使わない手は無いという、絶好の材料であります。しかも、15/16拍子が所謂プログレなバンドの人には知られてる変拍子とはいえ、15/16拍子を5で3分割してポリリズムを導入してるケースっていうのは、(ワタシ自身がプログレファンでは有りませんので、よく知らないという事もあり)あまり聴いた事がない気がしますので、今回は絶対にこれで行ってみたかったのです。

そういう訳で、毎度毎度こういう変な曲をやらされるのは、メンバーにとっては大迷惑な訳ですが、前日に渡したアレンジに沿って、その次の日に練習をしても、止まってしまう事もなく、少々ぎこちなくもそこそこ出来てしまうあたり、pazapも歳だけとってる訳ではないな……と感慨深い訳であります(笑)。いや、本当に。

曲作りで籠り続けていたので、この新曲を初めて叩いたのがこのスタジオの時でありましたが、やはり15/16拍子をもう少し体に叩き込まないと、なかなか思う様には叩けませんので、残り少ない時間でなんとか形にしたいと思っております。

今日現在もタイトルも歌詞も確定しておりませんが、今回は歌メロがパルスに沿ってないポリリズムなので、Perfumeのポリリズムとは訳が違う構造のポリリズムであります。曲を通してコード進行がない曲なのですが、それでもこういうアレンジで単調に聴かせない、飽きさせない感じになればいいな……とは思っております。

ただ、メンバー全員が大変な思いをして、この新曲に望んでるのですが、これは多分聴いてる人にはほとんど伝わらないと思います。聴くとやるとでは大違いっていうのは、フランク・ザッパ大學—-言うまでもなく、そういう大學は実在しません—-での教えに忠実なのですが、ただ、自己満足だけにならずに、ちゃんとエンタテイメントとして出来るのかっていう所が、一番大事な部分でありますので、さて、それが成功するのか失敗するのか、初演の日は6月29日(日曜日)のライヴにてのお楽しみ! という事で、是非観に来てやってくださいませ!

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