パザ日誌

2009年04月10日(金)

Classic Meets Jazz

ドリンクチケット

京響のスプリングコンサートへ行って来ました。

今回のコンサートは独奏のお二人がジャズ界からで、化学反応が楽しみなコンサート。アナウンスは無かった(はず)なのですが、ちゃんと指揮者の広上氏のプレ・トークもあって、その辺りを料理に例えて『同じ料理でも日本料理と中華料理くらい違う』という事でしたが、やっぱりそこが聴き所で、面白いコンサートでした。

個人的には1曲目の『アランフェス協奏曲』—-ギル・エヴァンスの編曲で、マイルス・デイヴィスのアルバム『スケッチ・オブ・スペイン』の1曲目に収録されている—-が興味津々だったのですが、何か聴いていて無性に眠くなって、睡魔と闘うのに必死でした(苦笑)。このままチック・コリアの『スペイン』へ行ってくれ! とどれだけ思った事か……(笑)。

逆に次のモーツアルト。これが眠くなると踏んでいたのですが、逆にとても面白くて聴き入ってしまいました。盛り上がりの面ではがぜん最後の『ラプソディ・イン・ブルー』だったのですが、あれはもともとジャズ寄りな曲なので、あれくらい(どれくらい?)やってくれると予想は出来たのです。でも、モーツアルトはモーツアルト。このモーツアルトという枠の中で、どれくらい異種格闘が繰り広げられるかっていうのが聴き所であった訳です。勿論カデンツァという事になるのですが、これがモーツアルトの時代では考えられないリズムで演奏され、しかもそれがモーツアルトと絶妙にせめぎあうマーブル感。これがたまりません。

後半『ラプソディ・イン・ブルー』では小曽根節全開でバンジョーとの絡みも有り、アンコールもありで、いつもの京響定期よりも時間も長く、それで全席1,500円で、しかもドリンク付きなのですからかなりお得! 裾野を広げる意味でも、これは是非続けて欲しいものだと思います。

お笑いでは爆笑問題が好きだという広上氏はアンコール前にもトークが入り、きっちりと京響をP.R。定期公演月2回を目指し、かつ満員御礼を公約を掲げているのですから、至極真っ当な態度だと思いました。

京都市交響楽団スプリングコンサート
日時
2009年04月10日(金曜日)
開場
18:00
開演
19:00
会場
京都コンサートホール・大ホール
料金
全席指定 1,500円(1ドリンク付き)
プログラム
  1. ロドリーゴ(ギル・エヴァンス編曲):アランフェス協奏曲〜トランペット独奏とオーケストラのための〜
  2. モーツアルト:ピアノ協奏曲第6番変ロ長調K.238
  3. ビゼー:『カルメン』組曲第1番
    1. 前奏曲
    2. アラゴネーズ
    3. 間奏曲
    4. セギディーリャ
    5. アルカラの竜騎兵
    6. 闘牛士
  4. カーシュイン:ラプソディ・イン・ブルー
  5. ハチャトゥリアン:剣の舞(アンコール)
指揮
広上 淳一(常任指揮者)
独奏
リック・オヴァトン(トランペット)・小曽根 真(ピアノ)
共演
京都市立芸術大学音楽学部音楽学部管弦楽団より・京都市ジュニアオーケストラ選抜メンバー(ラプソディ・イン・ブルー、剣の舞)
管弦楽
京都市交響楽団
主催
財団法人京都市音楽芸術文化振興財団京都市
共催
財団法人京都市職員厚生会
協力
京都市立芸術大学
後援
α-STATION(エフエム京都)

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