昨日のアクセスログを見ていると、「5拍7連」というマニアックな検索をかけて来てくれてる方がいるようです。実際にこのサイトで「5拍7連」について書いた記憶がないので、情報をゲットできなかっただろうと思いますが、いいネタですのでそういう話題をば。
この前紹介して、「荘園」のfujiiさんも購入されたという「リズム・トレーニング強化書」(市川宇一郎・著/音楽之友社)にも分かりやすく解説されておりますが、リズミックな「トリック」を使う場合、基本は「違う拍子を繰り返す事」だと思います。例えば4分の4拍子の曲は、ずっと「4」のリズム、あるいはフレーズで完結しながら進んでいきますよね。その「4」を例えば「3」で割るとき。この「3」というのは、いかにも「これは3ですよ!」っていうリズムパターンだったりフレーズだったりを繰り返したらいいのです。一回だけやっても、聴く方はそれを「3」とは感じません。繰り返すことでそのリズムやフレーズのアタマを、拍子のアタマだと思ってしまうというトリックです。これはドラムだったら「ドン・タン・タン」なんていう3拍で解決するパターンを4拍子の上で「ズレ」ながら繰り返して叩けばいいし、メロディ楽器ならは「ド・ソ・ソ」などというように繰り返したらいいのですね。「4」の上に「3の音のカタチ」を作ればいいのです。これは俗にいう「3拍フレーズ」というやつです。
で、そういう事を発展させると、さらに5拍で解決する「5拍フレーズ」やら、7拍で解決する「7拍フレーズ」やらと色々と考えられるのですが、さらにマニアックにいくと「5拍7連」みたいな感じになってくる訳ですね。ポリリズムの世界です。さて、この「5拍7連」とかを考えるときにどう考えるのかというのは、分かりやすい「法則」みたいなのがあります。結論からいうと「X拍Y連」は「Y連をXで分割すればいい」という事です。
例えば「4拍3連」だと、「3連を4分割」すればいいです。アタマにアクセントを付けて、4つづつに割っていきます。最終的にアクセントだけをとりだすと「4拍3連」のできあがり。
同じように「3拍5連」だと、「5連を3分割」すればいいです。
で、今回のテーマである「5拍7連」はどういう風に考えればいいのか? もう分かりますね。「7連を5分割」すればいいのですね。
出来るかどうかは別としまして(笑)、理屈はこういう感じだと思います。でも、更にマニアックにしてみたい方は、はじめの「3拍フレーズ」とかと、次の「ポリリズム」の合わせ技をすれば最強ですね。「3拍4連」の例だと3拍フレーズなので3拍で解決します(「n拍フレーズ」なんていうのは、全て「n拍」で解決しますね。勿論「n」は任意の数字です)。だから「3拍4連」だと分かりやすい様に、4分の3拍子で書いたりしますが、それを「3拍フレーズ」としてやってしまうという事です。同じ様に4分の4拍子の曲の中で「5拍7連」のフレーズを演奏するという事も「5拍フレーズ」な訳であります。ボクは出来ませんけれども。こういうトリックを曲に織り込むと4分の4拍子を、変拍子よりも難しくかつ自由にする事ができます。Tipographica的な考え方ですかね。もちろん変拍子の中でやるのもアリですけど。
こういうトリックを色々と考えるのは面白いのですが、くれぐれも使い方には気をつけないと演奏が崩壊したりします。メンバーの理解を得ずにいきなり一人でやってしまうと、かなり危険です。特に思いつきでライヴでいきなりやってしまわないように。ちなみにこの前のpazapの練習で、「くらむぼん」の5拍子の部分を「5拍4連」のパターンでいきなり叩いてしまったら、演奏は崩壊寸前だった事を付け加えさせていただきます(笑)。申し訳ございませんでした、メンバーの皆様。
で、最後に「5拍4連」っていうのは、どう考えればいいのか。もう分かりますよね?