パザ日誌


2005年9月11日 (日曜日)----すぎもとともひで

旅好きのハイハットペダル

余程住宅事情が良い恵まれた人じゃない限り、家でドラムセットを叩く事なんかできないし、スタジオへ行けば備え付けのドラムセットがあるし、ライヴハウスにもある。そういう状況で自分のドラムセットを持つと言う意味がどうも見いだせなくて、ドラムセットを持ってないというドラマーも少なくないと思います。

それでも、スタジオへもライヴハウスへも自分のセットを持ち込み事は勿論可能です。でも、限られた時間だったり、ワンマンでライヴが出来る訳でもないし、更には運搬が邪魔臭いという最大の関門が有る訳です。小さいものではないですからね。スタジオへ自分のデカいギターアンプを運んでる人を見ると、凄いなといつも思います。

まぁそういう訳でして、ボクも自分のドラムセットを持ってないんですが、それでも多くの人がそうするように、サウンドの要であるスネアやライド・シンバル、自分が気に入ってるバスドラムのペダルなんかは自分のものを持ち込みます。ただ、今までどうもこの発想から欠落してるものがある事を、何となく分っていて、それでもまぁいいか......で過ごしていたものがあるのに昨日のライヴで気付きました(苦笑)。それはハイハット・スタンド。

よくよく考えてみれば、右足で踏むペダルを自分の好みを使ってるのに、何故左足で踏むペダルについて疎かになっているのかって話なんですけれど、実は今までの練習スタジオでもハイハット・スタンドにおけるトラブルは多くて、それで演奏に集中出来なくなるっていうのはあったんですね。だいたいそれはくたびれていて程度の悪いものだったりするのです。多くの人が使うものだから、それはしょうがないものですね。

ただ、スタジオにポンと置いてある、程度の良いものじゃないドラムを叩いて、ビックリするくらい素晴らしいプレイをするプロのドラマー様を目の前で何度も見ておりますので、「弘法筆を選ばず」なんですけれども、でもやっぱりそれは「弘法」だからであって、凡夫のボクには到底無理なのでありますよ。

という訳で、言い訳がましくって恥ずかしい話なんですが、昨日のライヴはリハではハイハットが広がってしょうがなくって、本番ではずっとハイハットスタンドが遠くへ旅に出るというものでした。そのせいで残ったツインペダルの左が、遠くへ行ったハイハットスタンドの前へ来て邪魔になって、もう集中どころの話じゃないんですよね。曲が終わる度に戻して、何度か曲中で左足でひっかけて戻して、しまいにはどうしようもなくてツインペダルの左を遠くへ外したんです。すると今度はそのツインペダルの所へ動いて行って、ツインペダルを押し倒してるにには笑いました。何処まで行くか、ハイハットスタンドよ!

という事で、次回のライヴからはマイハイハットスタンドを持ち込む事に決定。前にも別のハコで何度か同じ目にあってるのに、もっと早くそうすべきでしたですね。

そういう訳でして、昨日のライヴの感想は、ボクの場合もうそれに尽きるという感じであります。前回のライヴみたいな大失敗はなかったのは救いでしたが、ずっとハイハットを気にしていたのは、やっぱりアンサンブルに何らかの影響を与えていたんじゃないのかなと思っております。

BBSにも書きましたが、うちのような基本のリズムが16ビートでしめていて、さらにアドリブと変拍子とポリリズムがたっぷりと入ってるバンドにとっては、ちょっと気がそれればグルーヴが崩れて、ものすごく聴きずらくなってしまうんですよね。結局「そんな小難しい事やるより、8ビートのシンプルなの方が伝わるやんか」って思われてしまうのですよね。これが一番うちみたいなバンドにとっては辛いところであります。

ボクが一番はじめにpazapというバンドを始めようと思った時にテーマにしたのは、歌ものでfragileくらい楽器隊も弾きまくり叩きまくる事が成立しないだろうか? というものでした。今では若干路線も変わって来てるんですが、基本はいまでもそう思ってます。

ただひとつ、今回のライヴではっきりした事は、pazapにはフリー・インプロは無理だという事。これは当分封印するかもです。

まぁ、書きたい事は山ほどあるのですが、振り返ってばっかりでもしょうがないので、前進前進。次はハロウィン・ライヴです。恐らくpazapの今年最後のライヴになりそうです。7月から続いた月1ライヴの総決算といたしまして、全力で行きますので、是非見に来てやってくださいな!