パザ日誌

2003年01月13日(月)

わらび餅

冬にわらび餅を食べるのは、これまたいいものですね。

ボクが小学生くらいの頃には、夏になるとリヤカーを引いたおじさん(というより、おじいさん)がわらび餅を売りによく来ていました。カランカランと鐘を鳴らして来るそのリヤカーが近付いて来ると、慌てて家を飛び出して買いに走ったものです。氷水のような冷たい水槽のようなものから、ザルみたいなおたまで丸くなったわらび餅をすくって容器に入れてくれた、このわらび餅が今だにボクの中では一番おいしかったわらび餅です。楽しい夏休みの思い出と一緒になったあの味を超えるわらび餅の味はもう2度とないのでしょうねぇ。

この季節にはあんまりわらび餅を売ってないので、家に買っておいた「わらび餅粉」で作りました。わらび餅を家で作るのは簡単で、ただ「わらび餅粉」を水に溶いて火にかけて透明に成るまで中火でかき混ぜるだけです。あとは冷水で冷やしてきな粉をかけるだけです。冷蔵庫で冷やしてしまうと白く、そして固くなってしまって美味しくないのですが、この冷水というのが冬にはもってこいです。なんせ水道の蛇口をひねれば、自動的に手も凍るかと思う程の冷水が出るからです。

まぁ、これはこれで美味しいのですが、このスーパーとかで売っている「わらび餅粉」って原材料を見ると「甘藷でんぷん」なんていうのがほとんどで、本物のわらびの粉が原材料なんていうのはほとんどありませんね。いや、これは「わらび餅」として売ってるものも同じで、「本わらび粉100%」なんてのを売り物にしてやっているお店以外は、ほとんどの「わらび餅」がそうですよね。製品ものがそうなのだからその「わらび餅」を作る為の粉が「本わらび粉100%」でなくても「わらび餅粉」として売る事に特に問題もないのでしょう。もちろん原材料にちゃんと「甘藷でんぷん」って書いて有る訳ですから。「カジキマグロ」とか「銀むつ」なんて、本当は存在しない魚を紛らわしい名前をつけて売ってるのとはちょっと違います。

子供の頃のあのわらび餅の原材料がなにだったのか、今では謎のままですが。「本わらび粉100%」のわらび餅を今食べてたら、あのおじさんのわらび餅より美味しいかなぁ。

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