なつかしい軽自動車(中沖 満 著/グランプリ出版/ISBN4-87687-189-2)っていう本を借りてたので、パラパラっと読みました。ボクはいつからか「軽自動車派」になってしまって、出来るなら一生「軽自動車派」でいきたい所なのです。二十歳前後あたりは「軽自動車なんて……」っていう風に思ってた頃もちょっとあったんですけど、それでもその「軽自動車」の定義はあくまで「550cc」もしくは「660cc」の軽自動車で、「360cc」の軽自動車はどっちかっていうとずっと憧れでした。これは高校時代の一風変わった先生がHONDAのステップバンを乗ってて、その影響が非常に大きいのでした。
ステップバンという車は昭和四七年に登場したボンネットのあるのバンで、スズキのワゴンR以降大流行のあの形の先駆けとなった車だと思います。ワゴンRが出てヒットしだした当時、ステップバン好きなボクは「何でこれをHONDAが出さんのじゃ!」と憤慨したものでした。結局そのブームに遅れて、今のライフが出てくるんですけど遅すぎましたね。しかもライフが出る前に「ステップバンの復活」みたいな記事を何かで読んで、「欲しい!」と思ったんですが、正直ライフ見てがっくりでした。今のライフは今ので良い車だとは思いますが、なんせあの360ccのステップバンの復活を望む者としては物足りない訳です。このあたりMac OS9以下に執着する人みたいですかね?
で、この「ライフ」というネーミングは、ステップバンの原型となったHONDA三代目の軽自動車「ライフ」からとったものですね(いや、これだけでなくて最近のHONDAのネーミングはこういうパターンが多いですね。「バモス」もそうだし「ステップ・ワゴン」も「ステップバン」からとってそうだし)。だから「ステップバン」は「ライフ・ステップバン」って言われたりもします。結局この車は生産が中止されてから大ヒットして、この本によりますと中古市場の価格は、新車の値段を上まわると言ったブームが数年続いた
そうであります。確かサーファーとかがサーフボード積んで乗るのに人気になったってのを聞いた記憶があります。
そしてこの本によりますと、スピードメーターとかが真ん中に配置されてるのは、左ハンドル車を作る計画があったからだそうです。へぇへぇへぇへぇ……。これは輸出する為とかじゃなくて、「郵政仕様」みたいな機能面での事のような意味だそうです。総生産量が一万九〇〇〇台だそうで、その内の一台のオーナーになった事もありました。ボクの世界一好きな車なんですが、こういう車にもう一度出会ってみたいです。数量限定でいいからレプリカっぽいの出してくれないかなぁ。