スラッシュドット・ジャパンで安部公房の話題が出てましたけど、ちょうど道場の行き帰りの電車の中で安部公房を読んでたので、非常にタイムリーな話題でした。今年は没後十年なんですね。久しぶりに読んでみて思ったのは、好きな文書だなぁ……という事でした。言い回しとか表現方法とか、そういうのが読んでて気持ちいいんですね。例えどんなに下らないストーリーだったとしても、気持ち良く読めそうな感じがしました。音楽でもそういうのあると思いますが、文章でもあるんだなぁというのを感じました。
「カンガルー・ノート」(安部公房:著/新潮文庫/ISBN4-10-112124-9)という作品を読んだんです(まだ半分くらいまでしか読めてないのですが)。
から<かいわれ大根>が生えてくる男の話なんですが、この設定は絶妙ですね。場所が脛っていうのもそうだし、なんといっても<かいわれ大根>というのが絶妙すぎます。これ読んでしまった後の「秋の夜長の読書シリーズ」は、安部公房特集にするとしますか。「箱男」とか「棒になった男」とか、部屋を探せば出てくると思うので、改めて読み直してみたい気分です。
ドラム道場の今日のレッスンは、いつものようにエクセサイズをスローからファストまで、三段階でやってから毎回違う課題曲コーナーへ。今日もラテン系の課題だったのですが、ラテンは苦手なので案の定ボロボロでした。いや、ラテンでなくてもボロボロなのですが(笑)。でもあまりにも酷すぎるので、ラテン強化月間にしたいと心で誓いました。練習するぞ! なんならラテンのパターンの新曲を作って無理矢理練習せざるを得ない状況に追い込むという、まぁいつもの手なんですが、その方向で検討してもいいかなと思いました。ラテンって拍の頭にバスドラを踏まないので、ロック系の人には慣れるまで大変なのですが、逆にプレイの幅を広げるにはもってこいの練習ですよね。さて、本当に克服できるのか……?
いつもの電車で行くと、道場へ向かう前には十五分くらい時間があるので、途中のブック・オフへ寄る事が多いです。今日も寄ったんですけど、本もCDも欲しいのが見つからなくて、時間もないので店をでようと歩いてる時、横目である名前が飛び込んで来ました。おお、この本は前から読みたかった本! しかも帯付き!! という事で購入。店を出る時に時計を見たら、もうレッスンが始まる時刻でございました。こりゃだめだ——と猛ダッシュでぎりぎりセーフだったのでした。
見つけた本は「あべこべの論理学」(増原良彦:著/日本書籍)という本で、昭和五十三年の本ですから、ボクが八歳の頃に出た本です。著者の増原良彦氏は、ボクが尊敬する宗教評論家ひろさちや氏の本名なのでした。宗教関係以外の本には、本名で執筆されてるんですが最近はそんな事もないようですね。しかし、横目でピンとくるとは、我ながらビックリでした。