パザ日誌

2003年10月05日(日)

ポリリズム練習帳(その1)

今日はpazapのリハ。ここ暫くやってなかったセッションのコーナーを復活させました。今回からは持ち回りで一人がフレーズを出して、それに合わせる形でセッションを開始します。進行や終わり方とかは基本的に決めず、他のメンバーとのアイコンタクトなどを駆使して曲を成り立たせます(もしくは崩壊させます・笑)。次が読めないので良い緊張感があって、あらゆる神経を集中してなんとか曲を自分なりに成立させようとしますが、「自分なり」がそれぞれ違う訳で、それを探るのが楽しくも有り、そのギリギリ最小限の妥協が成立した所が面白いんですよね。今のメンバーでそろそろ曲に慣れて来た所で、音楽上のコミュニケーションの強化をはかろうというのが狙いの一つだったりします。このセッションの中から面白い曲とかが出て来たら、このサイト上にもアップしていきたいと思ったり思わなかったり……(どうなるでしょ?)。


さてさて、BBSにてポリリズムについて検索から来て頂いた方から「ためになった」と言って頂いて、喜ぶやら踊るやら飲むやら食べるやらしているワタクシですが、同時にちょっと責任も感じてきてる今日この頃。実際ボクのリズム知識やドラム・テクニックなんてまったくのダメダメなんですよね。だから色々と悪戦苦闘してる訳で、その悪あがきの備忘録をこうして公開してる訳なんですが、ぜんぜん内容がまとまってないんですね。なんせ「悪あがき」とかなんで。実際ボクの頭の中も散らかってて、まったくまとまってないんです。でも、試行錯誤してちょっとづつ考えがまとまってきたりしたら、このサイト上の情報も日々まとまっていくと思いますので、それまではこういう支離滅裂な内容におつきあい頂くなり、またバカにするなりしてみて下さいませ。はははは。


前に漠然とポリリズムっていうのを理解してた時に、Player(音楽誌)に連載してた菅沼孝三先生の記事にポリリズムのエクセサイズがあったのです。そのエクセサイズとして紹介されてたのは5連符とか7連符とかだったのです。例えば1拍5連から2拍5連、4拍5連としていくもの。当時これがなぜポリリズムなのか、まったく謎でした。その後、ヴィニー・カリウタの師匠であるゲイリー・チェイフィーの有名な教則本「パターンズ」を見ても、ポリリズムの練習は5連とか7連とかが出てくるんですよね。ポリリズムっていうくらいだから、「音符」でなくて「拍子」の事だと思いがちなので、この辺りが混乱してくるんですよね。

今では「ポリリズムとは?」って聞かれたりすると、「誤解を恐れずに言うと『奇数連符』の事」と極端に言い切ってしまいたくなります。少なくとも西洋音楽の体系に入ったポリリズムではそう言ってしまっていいのではないでしょうか?

でも、これは例えば一人、もしくは全員が一斉に2拍5連を演奏してもポリリズムになるという意味ではありません。一般的に演奏される16ビートの曲やシャッフルの曲の中に、5連や7連とかのパターンやフレーズが重なった時にポリリズムが生み出されるんですね。もうちょっと分かりやすく言えば、シャッフルの曲中にイーヴンな8分音符のフレーズを弾いたり、16ビートのダンス・ナンバーに3連符のフィルインを叩いたりするのも、その部分はポリリズムなのです。

8分音符をプレイしてポリリズムなら、「奇数連符がポリリズムだ!」っていうのは嘘やないの? って言われそうです。だから厳密に言うと「奇数連符がポリリズム」っていうのは、全てはそうではないですよね。イーヴンな16ビートな曲上(これは8ビートとかも含みます。同じパルス上に存在しますから)では奇数連符はポリリズムを感じさせますし、3連のシャッフルではイーヴンな8分音符や16分音符がポリリズムを生みます。

例えば16ビートの曲というのは、基本的に16分音符のパルス上のどこか(もしくは倍の32分音符も含みますが)で音が鳴ってる訳で、そこへ3連とか5連とかが入ると、1拍を均等に32個に割った線上に存在しない位置に音が鳴ります。これがちょっとアウトした変な感じを生み出して、それを効果的に使って絶妙な緊張感を与えるのです。

ただ、ポリリズムを「絶妙な緊張感」だと感じるかどうかっていうのは、個人的な好みによります。ある意味タブーな場合もあるので、「間違ってる」と指摘される場合もあります。使い方の用法、容量を間違えずに服用しましょう。基本をちゃんと押さえて、その上で「あえてやってるんだ」っていうのをさり気なく出さないといけないです。でも一番大切なのは、センスなのでしょうけどね。

センスを磨くには、やっぱり練習しかない——という事で、お気まりのポリリズムの練習を。

まづ3連符です。1拍3連から一つ置きにアクセントを入れるとアクセントが2拍3連になります。アクセント以外を休符にすると2拍3連。それをまた一つ置きにアクセントをつけるとアクセントが4拍3連になります。アクセント以外を休符にすると4拍3連の出来上がりです。

3連

まったく同じやりかたで5連符

5連

さらに同じく7連符

7連

1小節あたりのリピート回数とかは、各自で設定するなりして練習してみましょう。

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