パザ日誌

2003年10月17日(金)

三駅間のバトル

やっぱり、おっさんはどうしようもないですね。

阪急電車の淡路駅で北千里線に乗り換え、関大前まで。淡路駅から乗る人は多くて、ドアが開いてほどなく、車内はほどほどに混雑状態。進行方向を向いて左側のドア前に陣取っていた、作業服っぽい服を着たおっさんの前に立って、安部公房の「他人の顔」の続きを読んでました。最初の駅に着くと、まさに潮が引いて行くように人がホームへ流れて行きます。そのおっさんは立っていた横の席が空いたので、その席へ座りました。すぐ左横には若い女の人が座っていて、今では普通の風景ですが携帯でメールを打っています。

電車が動きだした頃、このおっさんは隣のおねいちゃんのメールが気になるのか、覗き込むのです。しかもチラチラと覗き見してるって感じじゃなくて、結構露骨に見入ってるという感じで。メールに集中してるおねいちゃんもすぐに気付いて、両足と携帯電話の間に挟んである鞄がずり落ちそうなのを直すフリをして、六割の自然さと四割の抗議を込める感じで、おっさんにプチ肘鉄をくらわしました。その時だけは自分の無罪を主張するような顔をして、正面に向き直すんですが、このおっさんはそんなのには懲りず、すぐに覗き出します。ボクは文字は目で追ってるんですが、まったく頭に入らない状態で、このバトルを静かに見てました。いや、本当は何度も「おっちゃん、やめときや」って言うたろうと思ったんです。でもそんなに深刻な事でもなく、ましてや「知るか! それにどっちにしても、電車のなかでそんな事するんが悪いんちゃうんか!!」って言うのは目に見える様だったんで、やめました。

「抗議」の割合を増やした二回目か三回目のプチ肘鉄を食らったおっさんは、やっと諦めたのか、懐から自分の携帯を取り出して、なにやらいじり初めました。しかし、それもつかの間、今度はおねいちゃんの携帯を覗き込んで、その後で自分の携帯に何かを打ち込むという動作を繰り返しはじめました。カムフラージュの為に自分の携帯を出したっていう風にも見えるし、おねいちゃんの携帯の画面に表示されてるもの——例えばメールアドレスとか——をメモしてる用にも見えます。まったく困ったおっさんは、そろそろ九割を超えそうな抗議の肘鉄を受けて、自分の携帯を仕舞い、それでも覗くのをやめません。ボクの関心は、もうおっさんよりも、そんなに覗き込まれても延々とメールを打ち続けてるおねいちゃんに移って居ました。ひょっとして読まれてるのを分かりながら、友達とかに「今隣に座ったクソ親父がさぁ、ずっと携帯を覗いててめっちゃきしょいねん!! 覗くなおっさん!!!」とか打ってるんじゃないかとか。

そんな事を考えてると、もうすぐ目的の駅「関大前」に着きそうです。結局ほとんど頭の中に入らなかった本を閉じて、降りる準備に入ろうとした時、やっとおねいちゃんが携帯をパチっと閉じました。ちょっと怒った様な閉め方で。


ドラム道場のレッスンはパラディドルの応用の興味深い内容でした。特に個人的にはディドル・アクセントが苦手なので、課題にして練習しようと思いました。

シングル・パラディドルのディドル・アクセント

パラディドルのディドル・アクセントは、ディドル部の二打ともにアクセントする場合もありますが、譜例はシングル・パラディドルの三つ目にアクセントが付いたものです。ダブル・ストロークの一打目にアクセントを置くのは難しいですね。特にテンポが速くなればそれだけ困難になります。これが苦手なので、今月は強化月間にしようと思います。あと、パラディドルでなくて、単純にダブル・ストロークでの一打目アクセントも練習しなくては……。

これが出来るとなにが良いかって言うと、16ビートの曲とかで、スネアのバック・ビートの後すぐにゴースト・ノートを入れられるようになるんです。ボクは練習パッドとかでは難なく出来るんですけど、実際のドラム・セットではなかなか出来ないんですよ。これは手癖が出てしまうせいもあるんですけど……。

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