パザ日誌

2003年11月18日(火)

テレビ

「密会」(安部公房/新潮文庫/ISBN4-10-112117-6)を読了。他の作品とは、ちょっと——本当に微妙なんですけれど——違う感じを受けたんですが、この違いが何なのか、自分でも分りません。


ニュース見てたら、また日本テレビの視聴率の不正操作のニュースをやってました。探偵を使ってビデオリサーチの車からモニターを割り出して、謝礼と引き換えに自分の番組を見てくれ……っていうアレです。この事件が明るみに出たときに、どこぞのニュースキャスターが「視聴者に対する背信行為だ」みたいな事を言ってて、ご飯粒が鼻から飛び出しそうになりましたよ。なんでやねん、「スポンサーに対する」ちゃうんか! と、視聴者には関係のない話なんちゃうの? とか思ったんです。でも二〇〇三年十一月三日の京都新聞に、映画監督で元テレビデレクターの森達也氏が書いてる記事を読むと、そういう考えに疑問を投げかけています。ご自分の実体験から最近のテレビでは視聴率でニュースの順位を決めるのだそうです。つまり、イラク情勢よりもスキャンダラスなワイドショー並のネタがトップニュースになったりするのは、そういう事なのだそうです。ニュースの重大性よりも、視聴率がとれそうな内容を優先するという事なんですね。そして、それによってさらに世論が刺激されるというのですね。

この相乗作用の帰結は明らかだ。視聴率を操るということは世相を操る事に匹敵する。日本の行く末が左右される。

テレビの影響は凄まじいですから、世論や流行、思想までもコントロールする事ができるんですね。特にテレビ世代の思考が停止している人たちなんか、絶好のカモになりそうですし。これは若い子に限らず、ココアが体にいいと聞けば、店からココアが消えるという様な事になったりするんですからね。


テレビといえば、NHKのピタゴラスイッチにそんな人まで登場するのか! すごいぞNHK!!! っていう噂話を某所で偶然立ち聞きしたんですが、これはとっても楽しみです。何を回すんだろ? そういえば、ボクは見てないんですが「おとうさんスイッチ」に、クレイジー・ケン・バンドの横山剣さんが出てたっていうのを知って、見られなかったのを転げ回って悔しがったのですが、NHKはイーネッ!!

コメントは受け付けていません。

pazap研究室 all rights reserved.