パザ日誌

2005年10月20日(木)

ジャイアンか!

モンクとコルトレーンのCCCDの件(2005年9月25日の日誌および2005年10月08日の日誌)で、どうしてアメリカは自分の所ではCCCDを売らずに、日本盤とヨローッパ盤はCCCDなのだろう? っていう疑問が膨らんで来たんです。いや、本当はもっと前から思ってましたが、どうせムカつくだけなので考えない事にしていたのですが……(苦笑)。

で、たまたま読んでいた本の中に、その問題に関係ありそうな記述を発見。なんかぼんやりと見えて来た感じがしました。次に引用します。

これに対してアメリカは、著作権保護の水準は先進諸国中で最低だが、明確な「産業戦略」を踏まえた著作憲法を持っている。この戦略は簡単に言うと、「アメリカがたくさん作っているものは外国でコピー出来ず、外国がたくさん作っているものはアメリカでコピーできるようにする」という、極めて分りやすいものだ。

この本は「日本の著作権保護は進んでいて、アメリカの著作権保護の水準は低い」っていうような表現が何度も出て来て、著者の方が元々文化庁関係者なのでそういう言い方になるのかなぁ……なんて思ってたんですが、後半になるとこういう文句が出て来る度にもううんざりという感じになります。ただ、全体的には分りやすくて面白い読み物ではありました(トンチンカンな中古CD市場の話も含めて)。バランスをとるためにも(?)『アメリカ著作権法入門』(白鳥 綱重著:信山社出版:ISBN4-79-725558-7)を是非読んでみたいと思いました。理解出来るかは別にして。

しかし、著作権関係の本とかを読んでいると、なんかうんざりとしてくるんですよね。政治・経済のニュースを見せられてるみたい。文化面じゃないですよね。あたりまえかも知れないけれど。でも、著作権の目的っていうのは『文化的資産の保護』だった筈が、いつの間にかビジネス(経済問題)になり、それが結果文化を殺して来る。これはなんなんだ! という感じです。

アメリカの著作権っていうと、ミッキーマウスの著作権が切れる度に、その保護期間が延長されるなんていうのがありましたよね(アメリカの著作権延長法について(バーチャルネット法律娘 真紀奈17歳)参照)。これなんて見ていても、ほんと寒気がして来ます。守るべきものが違ってるだろ!

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