パザ日誌


2002年7月 7日 (日曜日)----すぎもとともひで

問題を疑ってみる

「煙突からふたりの人が出てきました。一人は汚れていました。一人は汚れていません。どちらが先に風呂にはいったでしょう?」

今日聴きにいった講演会で、冒頭一番こう聞かれました。こういう場合素直に答えるのが一番なので「汚れてる人」と答えました。もちろん「違います」と言われましたが......。それを聞いてこういう話しを思い出しました。

アメリカのビジネススクールでのはなし。
社長が次の社長を選ぶにあたって、部下であるあなたに「どう言う基準で選んだら良いか考えなさい」と言った。その答えをレポートしなさい、という宿題がでた。
日本人留学生は徹夜して考え、レポート用紙に何枚もまとめて提出した。
他の学生のレポートを見てみると、一枚のレポートに半分ぐらいしか書かれていない。
そこに書かれていたのは「それは社長の考える事で、部下のわたしが考えることではない」という答えだった。 結局日本人留学生の点数は低かったという。

日本人はまじめで素直なのか、はたまたお人好しなバカなのか、問題自体を疑わないような気がします。出題が正しいという前提の元で、答えを必死で考える。でも、それより前に出題が正しいかどうかを一番に考える必要があるんですよね。なぜなら、出題が正しくないと答える事が出来ないからです。これは当たり前のことなのに、できないみたいですな。「お上の言う事に間違いはない」という意識があるからなのでしょうか?このあたり、ちょっと注意して考えたいものです。

そうそう、冒頭の問題どう答えたらいいか、分かりました?