2005年6月アーカイブ


2005年6月 7日 (火曜日)----すぎもとともひで

不思議な六月の夜

もうすっかり6月ですね。ふた昔くらい前なら『上半期年間ベストテン』なんて番組をやってそうな時期ですよ。ちなみに水戸黄門も昨日で最終回で、生きる希望がなくなりかけてる季節でもあります。まぁまたすぐに次のシーズンが始まるんでしょうけど。次のシーズンでは徳島ロケもあるのだとか。

まぁそれはいいとしまして、この前の日曜日(6月5日)は京都の老舗ライヴ・ハウス『磔磔』にライヴを見に行って来ました。『不思議な六月の夜』と銘打ったこのライヴは、サード・クラスというバンドと知久寿焼ワタナベイビーTomovskyという豪華な面々がバスでツアーで名古屋、大阪、京都をまわり、最後は東京で締めくくるライヴです。

知久さんの生歌を聴くのは先週の土曜日のパスカルズ以来なので、だいたい1週間ぶりです。なんと贅沢な! という感じであります。なんせ、ボクが世界で1番好きなうたうたいですから、まったくもって贅沢で、すき家のキムチ豚丼(並)もびっくりです(意味不明)。

1番手はサード・クラス。ギターヴォーカルとベース、ドラム、キーボード、ヴァイオリンという5人編成のバンドです。ドラムが女の子なんですが、Tamaのドラムで3点セットっていうのがいいですね。ボクの大好きなドラマーでsimというバンドでもかっちょいいドラムを叩いてる----ファースト・アルバム『sim』を最近良く聴いています。ほんとにかっこいい!----植村昌弘さんを思い出すセットでした。

そして、2番手が知久寿焼さん。セット・リストはこんな感じでした。

  1. 月がみてたよ(overstay)
  2. 電車かもしれない
  3. いわしのこもりうた
  4. 夕暮れ時のさびしさに
  5. いつでもいつまでも(若しくはこわしたくないもの)
  6. いなくていいひと

ちなみに今回はウクレレと口琴なし。前半3曲が知久さんの弾き語りで、後半3曲はサード・クラスとの共演でした。1曲目の新曲は能劇『姥捨』のために書き下ろした曲なのだそう。『おばすて』と『オーヴァー・ステイ』をかけてあるのですね。『いわしのこもりうた』はTomovskyさんからのリクエストなのだそうです。

それから、なんと『夕暮れ時のさびしさに』が聴けたのは嬉しかった! これはサード・クラスからのたっての希望だったのだそうです。この曲は確かビートたけし主演のドラマ『浮浪雲』の主題歌だったですよね。ひたすらに感慨深かったです。

その次の曲は『いつでもいつまでも(若しくはこわしたくないもの)』て書いてありますけれど、そういう曲名じゃなくてまだタイトルが決定してないそうで、『いつでもいつまでも』か『こわしたくないもの』になりそうだって事で両方書いておきました。わざわざ「若しくは」ってつけたのは、グレープ時代のさだまさし氏の名曲『フレディもしくは三教街』っていう曲を思い出したからです。この曲は『フレディ』か『三教街』のどちらかにしようと思っていて、「フレディ、もしくは三教街っていうタイトルにしようと思ってる」っていう事を伝えたら、そういうタイトルかと勘違いされて表記されてしまったっていう逸話がある曲です。

睡魔が襲って来たので(苦笑)スピード・アップしますが、3番手がTomovsky氏。初めて見ましたがとっても良かったです。そして4番手がワタナベイビー氏。ホフ・ディラン時代のヒット曲『スマイル』をはじめて生で聴きました。それから最後にこのツアーのために作ったというCDに収録されている曲を順番に披露。最後の曲は全員がリレー形式で作ったという『不思議な六月の夜』でフィナーレでした。これでちょうど9時だったので、アンコールが起こったのですが、全員で1本締めをする事に。音頭を取るのは知久さんに決定。そう『らんちう』の『よぉ〜〜〜〜』っていうのがありますからね! で、「お手を拝借。よぉ〜〜〜〜〜。パン」で終了という何とも不思議な六月の夜でした!

2005年6月 8日 (水曜日)----すぎもとともひで

トイ・ピアノ

トイ・ピアノが欲しいというのは随分前から思っているのですが、この前パスカルズのライヴを見てからその思いが更に強くなってしまいました。そういうモンモンとした時、パスカルズの掲示板を見ていたら、ロケット・マツさんはトイ・ピアノを大きめのおもちゃ屋さんで買ったのだと言う書き込みを見たのでした。そういう訳で先週末には朝からベルファ宇治というショッピング・モールへ。いや、実は本当の目的はマクドナルドでハッピー・セットを食う事でした。いやいや、それは嘘です。真実は今ハッピー・セットを注文するとスヌーピーのおもちゃが貰えるので、そのためにネギを背負ってみすみす敵の陣地に乗り込んだという事です。敵って何なのか分りませんが......。いずれにしましても、ピーナツ好きの悲しい性でございます。

目的を達成して、カゴメの野菜ジュースでエッグ・マフィンを流し込んだ後、トイザラスへと行ってみたのでした。で、探してみるとちゃんとありました、カワイのトイ・ピアノ。真っ赤なボディは思ってたよりチャチな感じでしたが、でもこの値段ならしょうがないかなという印象。で、この時は価格調査がてらに行ったので購入はしなかったんですが、今カワイのトイ・ピアノのページを見てびっくり。価格が13,125円(税込み)もするでわないですかぁ! 店頭では税込みで4000円ちょっとで売っていたのですよ! で、調べてみると、トイザラスで見たのは25鍵のプラスチックのやつだったようです。サイトにあるのは木製の32鍵のものでした。そうか、それでチャチだったのか。納得。やっぱり木製のがいいよなぁ......。でもライヴとか持ち運びとかには軽いのが便利だし。うーむ、悩むなぁ......。

2005年6月 9日 (木曜日)----すぎもとともひで

ライヴ決定!

えー、恥ずかしながら、前回のpazapのライヴがいつだったのか記憶にございません。が、もう2年以上は経っている事と思われます。そう、あの時はベーシストが機械人間でした。遥か宇宙の果てまで銀河鉄道に乗って行って、機械の体を手に入れた機械人間ベーシストもいまは何処に? そう、生身のベーシスト高木氏が釣り竿を片手にpazapに入って来てからも、すでに2年の歳月を経ています。

という事で、ほんに久しぶりにライヴが決定した訳でございます! 7月2日(土曜日)に場所はArcdeuxです。詳細はライヴ情報ページを参照してください。

Arcdeuxという場所は、実は個人的には大変思い入れの有る場所でございます。右も左も分らずに、リュックサックの中にお茶碗とお箸だけを入れて京都にやってきたボクは、社会人になってからもバンドなんてやるとは思ってみませんでした。そして、またやってみよう! と突然思い立った----ボクは良く突然思い立つのですね(苦笑)。ギターからドラムへの転向も菅沼孝三センセのセミナーを見た時に突然思い立ったのですから----のがArcdeuxで見た「まるあかバンド」というバンドのライヴを見たからです。「まるあかバンド」はAecdeuxでよくライヴをしてたので、よくArcdeuxへはライヴを見に行きまして、最後には観客総立ちになった、まるあかバンドの解散ライヴも深く記憶に残っております。まるあか主催のイヴェントにも出演させてもらったし、それ以降、Arcdeuxでは2つのオリジナル・バンドで何度かブッキング・ライヴもさせて頂きました(その頃はギターを弾いてたのですけれど)。

そして、今日久しぶりに----10年以上ぶりになりますかね----Arcdeuxへ行って来ました。なんか感慨深かったです。心機一転、初心の気持ちからスタートを切れそうな、今のメンバーになって初めてのライヴですから、持ってこいの場所ですね。個人的には。

今回はやる曲はあんま変わりませんけれど、素のpazap(!)をどうぞ見に来てやって下さいなっ!

2005年6月13日 (月曜日)----すぎもとともひで

ライヴ3週間前日誌

先週の金曜の夜には、ドラム専門店ゲイトウェイへ行って、スネアのヘッドとスティック、それからフット・ペダルのパーツを購入。恥ずかしながら、スネアのヘッドも長い間交換してないし、スティックもケースの中はシンバル痩せしたものばっかりになってたのです。スティックはずっと使ってるPro MarkのTX739Nっていう、ナイロン・チップで塗装が無いナチュラルなヤツ。で、スネアのヘッドはRemoのコーテッド・アンバサダーを使ってたのですが、いまいちしっくりこないので、やっぱり前に使ってたパワーストローク3に戻す事にしました。

土曜日は朝8時過ぎから、ライヴのDM用のデザインを昼までかかって仕上げました。練習不足なので真剣にやらにゃならんと、14時から個人練習にスタジオを予約していたのですが、そのためのマイナス・ワン音源----この場合ドラムの音が抜いてあるカラオケみたいなもの----を作る時間が無くなって来て、慌ててProToolsを起動、超高速でミックスしてバウンス。なんとか5曲くらいを作った所でスタジオにはぎりぎりの時間でした。バウンスしたAIFFファイルをiPodに突っ込み、それを再生して2時間の個人練習。こんなんでライヴ出来るんか? という酷い出来でした(苦笑)。午前中に作ったDMをスタジオに置かせてもらって帰宅。という事で、当日精算出来るDMはスタジオ・ラグ伏見店さんに置いてもらってますので、よろしくです。今日も何枚か郵送しました。

昨日の日曜日はスネアのヘッドを張って、くら寿司に鉄火巻きを食いに行って、夜はスタジオでpazapの練習。ライヴで演奏する曲と演奏順などを決めたりして、それらを重点的に練習。やっぱりパワーストローク3で大正解。しかし、ヘッド張り直すとええ音するなぁ......と当たり前な感動をしつつ、2時間の練習を終えました。しかし、最後にやったライウでやらない曲のベース・ソロはかっこ良かったですよ。

あと、ライヴの衣装をどうするかとかを決めたりして、まぁ秘密にしとかなきゃいけないんですけれど、誰も見てないので書いちゃうと、S氏はビッキーズのハッピ姿(アメちゃんなし)でT氏は腰ミノ姿、I氏は十二単。そして私が猫の着ぐるみを来て「タマ(猫)」というステージ・ネームでダンスを踊ります。お楽しみに! ......しないでください(笑)。

2005年6月14日 (火曜日)----すぎもとともひで

誓い

今回のライヴの1週間前には泊まりがけで、東京へシュトックハウゼンを聴きに行くので、なかなかドラムの練習をする時間もなさそうで、平日にも個人練習に籠らないといけないなと思っております。そしてシュトックハウゼンから帰って来たと思ったら、Cafe-IndependantsでJucy Panicとかのライヴにヒゲの未亡人が出演するので、これも外せません(ライヴの予約を忘れてたので、たった今アンデパンダンのサイトから予約しました)。ヒゲミボはCDも持ってるし、生ではクラブメトロで1回見たのですが、かなり魅力的なライヴでしたので楽しみ。岸野さんはやっぱりライヴが1番です。そういえば、メトロ恒例のカモロックフェスティバル(メトロ7月のスケジュール参照)にも岸野さんが来られるのでこれもいかなきゃ。......とまぁ、もの凄く物入りな訳です。

で、これは暫くCDを買うのはお預けだな! と心に堅く誓って、四条のJeugiaでトイピアノのアルバムを試聴しても、ついには手を出さなかったので、自分を誉めてあげたくなってる所で、飛び込んできました「閉店セール 新品20%オフ」の文字(苦笑)。

ちょくちょく行くPlanetというCDショップは地下と1階に店舗があるのですが、1階のJ-Popとかが置いてある店舗が閉店なのだそうです。それで閉店セールです。J-PopのCDなんか別に欲しいCDはないのですが、ここにはアレが置いてあるのを知ってるものですから、つい入ってしまいました。Spank Happyの『ヴァンドーム・ラ・シック・カイセキ』。これ、そのうち買おう買おうと思って、延ばし延ばしになっていたものですから、閉店セールで20%オフなら2400円。それに実はここのポイント・カードが前回貯まってたので、500円オフになるのですよね。で、1900円。新品が1100円オフ。悩む間もなく手に取っておりました(苦笑)。だめだなぁ、やっぱり。さっき誓ったばっかりなのに......。でもずっと欲しかったCDなので大満足でございます。

しかし、最近の菊地成孔さん人気は凄いですね。CDショップに行っても、本屋さんに行っても「来てる来てる」っていうのが本当に分ります。更にこの波が大きくなるのは、うちのライヴの次の日。TBS系で放送される『情熱大陸』でしょうね。これは本当に楽しみです。皆様お見逃しのなきよう!

そうそう、菊地さんといえば、この春からTokyoFM系深夜放送のDJもされてますけれど、この番組でシュトックハウゼンの『コンタクテ』をかけたんですよ。ボクが東京まで見に行くヤツです。勿論全部じゃないけど、びっくり。民放FMでこんな曲ながすの菊地さんの番組くらいよね。さすが!

2005年6月15日 (水曜日)----すぎもとともひで

色のダイナミック・レンジ

夕方に京都駅にあるJR伊勢丹へ。ここの7階にある『美術館「えき」Kyoto』で6月8日から7月3日まで開催されている『ミヒャエル・ゾーヴァ展〜不思議な扉の向こうに〜』(JR京都伊勢丹催物情報参照)に行きました。土日は混むだろうし、練習とかいそがしいし、東京行きはあるしライヴもあるし......とかって絞っていくと、今日がベストだという事になった訳です。

とりあえず、ゆっくり見るためにも空腹を満たしておかないと! という事で、京都駅前地下街Portaにあるらーめん屋さん京熊五郎で味噌らーめんの餃子セットを注文。キムチ食い放題だし、餃子がアツアツだし、美味しかったです。とにかく餃子がアツアツ。火傷しそうなほどアツアツ。いや、何故この「アツアツ」にこだわって感動してるのかといいますとですね、先日某チャイニーズ・レストランの有名チェーン店に初めて足を踏み入れたのですよ。ずーっと行ってみたいと思っていた所だったのですが、たまたま車を運転中にお腹が空いて来て、タイミング良くそのお店があったから、これは行ってみないと! と思ってです。で、入ってビックリしたのは、ここはファミレスだったのか! という事でした。メニューを見ながら「そうか! ここはファミレスなんだ!」と、持った湯のみをばったと落とし、小膝抱えてニッコリ笑って思った気付いた訳です。

中国からの留学生と思われるアルバイトの女性の対応も良くて、マーボ豆腐のセットと餃子、それからマンゴージュースなんかを注文したのですが、1番にマンゴージュースが来まして、程なく料理も届いた訳です。で、マーボ豆腐が金属の器っぽいのに入っていたので、触ったら火傷するかな? っておもって恐る恐る触ってみたらまったく熱くない。それどころか、工業製品のマーボ豆腐や餃子もそんなに美味しくないのは別に良いのですが----よくないか(苦笑)----熱いのは初めの数分で、すぐに冷めたのでした。きっとここの厨房には中華鍋なんか無いんだろうなぁと感心してしまいました。資本主義社会の中華料理屋。この店であのアルバイトの女性は、どういう思いをして働いているのだろう? そしてこの経験を本国でどう活かすのだろうか? と凄く興味が湧きました。これは嫌みじゃなくて、この店は笑っちゃう程に感動しましたです。それに、マンゴージュースは美味しかったし。でももう行かない(笑)。

最後の1個までアツアツな餃子を食べ終わりまして、ミヒャエル・ゾーヴァ展へ着いたのは、まだ19時にはなっていなかったんじゃないかと思います。閉館は20時なので1時間以上居た訳ですけれど、ちょっとこれだけではちゃんと見きれないです。いや、ひと通り順番に見て、逆進行で戻りながら最初までいって、それからもう1度順路を辿ったんですが、それでも見足りなかったです。もっと見ていたい。そう思いました。はっきり言って入場料700円は安いです。

ミヒャエル・ゾーバの絵は、印刷されたものは見ていましたけれど、やっぱり原画は凄いですね。勿論これは誰でもそうなので、アンパンマンの原画も凄かったですし、手塚治虫の原画も凄かった。印刷物では抜け落ちてる所がちゃんと見えて来ます。小さい絵から大きな絵まで色々とあったのですが、大きな絵の迫力は特に凄かったです。ゾーヴァの絵は、ちょっと不思議でファンタジー的なのですが、でも写実的だっていうのがポイントだとおもいます。デフォルメされたマンガチックなファンタジーじゃないんですね。それから、光の使い方が凄く素敵ですね。深くて暗い緑の中に、スポットライトを当てたかの様な光が表現されてる絵が多い感じがしました。これは音楽で言うとダイナミックレンジが広いっていうんですかね。基本が深い色だったりすると、光が凄く浮き立つんですね。絵の事は不案内なので上手く表現出来ませんが、そういう所がグっときて、ずっと見入ってしまった作品が一杯ありました。やっぱり2、3時間は必要ですね。

映画『アメリ』の中でも登場した絵や、ブタさんの電機スタンドなんかもあるのでアメリファンも必見です! それに『ウォレスとグルミット』の最新長編映画にも携わっているらしくて、それで使用された絵なんかもありましたです。とりあえず、超おすすめっ!

2005年6月20日 (月曜日)----すぎもとともひで

個人練習な日々

梅雨に入ったのに、いい天気で暑い日が続いてますね。JFM水曜の深夜放送されているWanted水曜日の今週のを聴いてたら、菊地さんがピエール・ブーレーズの『ル・マルトー・サン・メートル(Le marteau sans maître)』をかけたんです。ブーレーズ大統領とかいいながら(笑)。で、久しぶりにこの曲が聴きたくなってCDを探してみたら、このCD持ってないのでした。そうか、結局買ってなかったのか。......という事で、昨日図書館へ行った時に見てみたら置いてあったので、それを借りてきて聴いてます。菊地さんはオンエアでこの『ル・マルトー・サン・メートル』の邦題『主なき槌』を『主なきツエ』と読んで、自身の日記で『主なきツチ』と訂正してましたけれど、ワタシずっと『ツエ』って読んでました(笑)。そうか、金槌の『ツチ』だよなぁ......。恥ずかしいので、これからは『ル・マルトー・サン・メートル』と言うとこにしよう。

ゲンダイオンガク繋がりで言うと、シュトックハウゼンのコンサートがもう今週末に近づいて来ましたが、シュトックハウゼン公式サイトのStockhausen in Tokyoページを見ると、なんと東京公演の後、京都へ来るんじゃないですか!

Following the lecture and concerts in Tokyo, Stockhausen and some of the musicians will visit the ancient imperial city Kyoto, where they will attend several performances of Nô theatre, Kabuki theatre, Bunraku, Shomyo music and Geisha theatre.

日本の伝統芸能鑑賞もいいけれど、ついでに京都でも公演してくれぇぇぇぇぇぇぇぇ! と思ったのでした(笑)。

さて、そんな空梅雨の週末。土曜日は次のライヴの出番前に流してもらうSEを作ってました。本当は完全オリジナルにしたかったんですが、いかんせん時間がない。それで、持ってるCDから面白そうなのでチョイスして、それらをミックス。それにM for Mac OS Xっていうソフトで打ち込んだ----というか、リアルタイムで打ち込んで、それをリアルタイムで操作した即興----エレクトリック・パーカッションを混ぜて完成。約18分ちょい。セッティングの間にかけるので、実際はこのうち10分くらいしかかからないのでしょう。そのあたりから、ワタシの打ち込みが入って来ます(笑)。で、このミックス。最大4曲が同時に重なるんですが、もし全ての曲を答えられる方がいらっしゃいましたら、次回のpazapライヴのチケットをプレゼントしましょう! しかも、pazap特製カンバッジ2個付きで! いや、かなり難しいと思いますけれど。ヒントはアメリカの作曲家と、フランス生まれでアメリカに帰化した作曲家と、電子音楽とクラリネット・ソロ。正直、ライヴハウスで流すSEじゃないかも(苦笑)。有る意味不快なSEかも知れませんが、それをアメリカの作曲家の作品が中和してくれてると思います。とにかく、個人的には(!)とっても面白い曲になりましたけど。

土曜日はそれが終わって、2時間の個人練習。もうこの個人練習はなんか調子が悪くてボロボロ。何故だと思ったら、昼ご飯を食べるのを忘れてたのでした。ちなみに朝は10時に朝マックでハッピー・セット(苦笑)。それで、お腹を満たしにまたまたくら寿司へ、よく行くなぁ。最近のパターンは駆けつけ2皿の鉄火巻きに締めも2皿鉄火巻き(なんじゃそりゃ)。でも、5.6皿で結構お腹いっぱいになる経済的な胃袋になってきたので、安く上がるのよね。

で、昨日はpazap特製カンバッジを作ったりして、夜はpazapのリハ。来週は東京へ行くので、これでライヴまでの練習は残り1回。前日の夜を残すだけと成ってしまいました。個人的にはこれではヤバいので、今日も夜に2時間の個人練習にスタジオへ。本当に練習不足で......というより、まったく基礎的な事が出来てない自分に嫌気がさしてきました。ヘタ過ぎ! でも、なんとかライヴは誤摩化さんとなぁ(ははははは、誤摩化すんかい!)。

2005年6月21日 (火曜日)----すぎもとともひで

リズム音痴

マイケルジャクソンが無罪になった事に対して、「ほうら、やっぱりマイケルはやってないじゃんか!」みたいに言ってる人がいて、大爆笑してしまいます。無罪になった事と本当にやったかどうかなんて、別の問題だと思うんですけれどね。もし本当にやってたとしても、マイケルの音楽の素晴らしさに変わりはないでしょうに。

いやいや、歳をとったのか愚痴っぽくなってしまいますな。ついでにもうひとつ言わせて頂くと、数ヶ月前に某掲示板で菊地成孔さんのライヴの感想に、菊地さんの出すカウントが合ってなくて、「そのリズム感の悪さはありえない」なんて書いてる人がいて、これまた大爆笑でした。リズム感の悪い人が、Tipographicaなんてトンでもないポリリズムのバンドで演奏できまっかいな! あなたの4拍子が他の人にも4拍子とは限らないというのを学びましょう。わたしの1拍とあなたの1拍の長さが共通でなくても、同じ曲を演奏できるというのを体感してみましょう。デートコース・ペンタゴン・ロイヤル・ガーデンのDVDを見ましょう。『構造1』でベースの栗原さんは基本的にずっと5拍子で弾いてますよ。オーディエンスは4拍子で踊ってるのに。これは栗原さんがリズム音痴なせいですかね?

2005年6月25日 (土曜日)----すぎもとともひで

シュトックハウゼン・イン・トキオ

天王洲アート・スフィア

東京は南品川、京浜急行青物横丁駅前徒歩5秒にあるホテル、東横イン南品川青物横町の314号室におります。部屋からLANに接続してブロードバンドにて更新です。かなり快適です。いつもターミナルからsftpコマンドにて更新するのですが、これも使える模様。「http(s)とメールのみ可能」みたいな書き方をしてあったので、ポート塞いであるのかと思ってましたが良かった。

さて、慢性的な睡眠不足の上、4時間弱寝ただけで早朝5時に自宅を出発。さすがにこの季節になると5時でもすっかり明るくて、本当に綺麗な朝日を見ながら車で東京へ向いました。といっても、実際には横浜に車を置いて、パーク・アンド・ライド方式を取ったのですが。車で東京方面へ来たのは初めてだったのですが、思ったより大変じゃなかったです。それにこれまた思ったより安くつきました。やっぱり軽自動車はお得ですな。京都南から乗って横浜町田まで7750円也。往復で新幹線片道くらいの値段じゃないですかね。ガソリン代も安いし。途中浜名湖と海老名のサーヴィスエリアで休憩しつつ、約7時間。ちょうどお昼に到着しました。

横浜町田インターで降りて、そのまま保土ヶ谷バイパスを通って環状2号へ。車を置いて、ゆっくり昼飯を頂いて、京急で東京入り。ホテルにチェックインしてから、散歩がてらに天王洲アイル方面へ向いました。そういえば、途中「ジョナサン」っていうお店があって、関西方面では見かけないのでちょいと寄ってみたかったのですが、時間がなかったので断念しました。噂では店員が皆、愛川欽也みたいだっていうのですけれど、確かめられませんでした。駐車場にハデなデコトラも停まってなかったし。騙されたかな(笑)。

思ったより天王洲アイルって人が居ないのですね。大阪でいうとWTCあたりな印象。それでも、カールハインツ・シュトックハウゼンのコンサートが行われるアートスフィアあたりは、だんだん人が集まって来ました。どっちかっていうとコンサートよりも芝居の上演が多そうなこの会場。そのせいか、今回の公演の案内時間にも「ソワレ」って書いてありました。

入場してまずチェックしたのはやっぱりCDです。シュトックハウゼンのCDはタワレコとかで買うにしても高すぎるんですよね。これは本当に困るんですよ。で、今回はシュトックハウゼン本人が来てるんだし、色々と間の業者みたいのを抜いて、直で持って来てるかもしれないと思って期待していたんですが、これがガックリ。ほとんどタワレコとかの値段そのままでして、買うのをやめました。

分ってはいたのですが、客席中央のコンソール前にシュトックハウゼンが居てびっくり! ををを、生シュトックハウゼンだ! と白い服を着たシュツックハウゼンに、手を合わせて拝みたくなりましたですよ(笑)。もうこれだけで感動。そして自分の席を探して着席。前から3列目の上手よりでした。前半のLICHT-BILDERは本当に素晴らしい演奏で、うっとりととろけそうになりました。あまりの素晴らしさで本当に気絶しそうになりました。ドラムをやり始めてから、シングルストロークしか叩かないドラマーの人の演奏を聴いていると----勿論それもありなのですが----本当のドラムという楽器の能力の何十分の一も損をしてるんじゃないかと思う事が多いのですが、こういう演奏を聴いていると、それはフルートやトランペットなんていう西洋音楽の楽器でも、ただオクターブを均等に12等分した音だけを使うっていうのが、もの凄く勿体ないような気がしたのでした。そして歌も同じです。ブレス・ノイズ----なにを『ノイズ』と感じるかって言う問題もありますが----とかが、こんなに美しい響きで鳴るのに、これを使わない手は無いじゃないか! と、こういう素晴らしい演奏を聴くと、ついそう思ってしまうのでした。

LICHT-BILDERのあまりの素晴らしさに、20分間の休憩時間に、つい高いCDを買ってしまいそうになりました(笑)。が、ここはぐっと我慢しました。いつか、通販で直接買ってやる! と誓ったのでした。

そして『コンタクテ』。今回の『コンタクテ』は電子楽器だけのヴァージョンだったので、スピーカーの位置も聴こえ方に影響すると思うのです。で、今回ボクが座った位置はあまり良くない位置だったんじゃないかなと思っていたのですが、それでも予想以上に素晴らしくて、真っ暗な中で目を閉じて聴いたので、これは絶対に寝てしまうに違いないと思っていたのですが、音に集中していたら眠くなる間もなく、あっというまに終わった感じがしました。個人的には、特にエンディングがグッと来ました。素晴らしかったです。

で、一番素晴らしかったんじゃないかと思うのはここからで、『コンタクテ』が終わってからの観客の拍手。もう鳴り止まない鳴り止まない。何度もシュトックハウゼンが客席中央からステージへ呼ばれました。初めは数人のスタンディング・オベーションだったのですが、最後にはほぼ全員が客席のシュトックハウゼンを丸く取り囲む様に大拍手。さながらロック・コンサートの様な状況でありまして、凄かったです。公演中、毎日こんな状況だったのでしょうかね。とにかく、はるばる東京まで来て本当に正解だったと思いました。